リスクとリターンの関係 — 投資の「リスク」は「危険」ではなく「ブレ幅」

「投資はリスクがあるから怖い」——この言葉は半分正しく、半分は誤解を含んでいます。投資の世界で使われる「リスク」は、日常語の「危険」とは意味が違うからです。この違いを理解すると、投資との付き合い方が大きく変わります。

リスクとは「結果のブレ幅」のこと

投資におけるリスクとは、将来の結果がどれくらいばらつくかを指します。たとえば年平均5%のリターンが期待できる資産でも、ある年は+20%、別の年は−15%というように結果は散らばります。この散らばりの大きさがリスクです。

つまり「リスクが高い」とは「大きく損をするかもしれないが、大きく増えるかもしれない」という意味であり、「必ず損をする」という意味ではありません。

リスクとリターンは表裏一体

ブレ幅が大きい資産を持ってもらうには、それに見合う見返り(期待リターン)が必要です。誰も見返りなしにブレの大きい資産を持ちたがらないからです。結果として、市場ではリスクの高い資産ほど期待リターンも高くなる傾向があります。

「リスクが低くてリターンが高い」商品は、原理的に長く存在できません。そう見えるものがあれば、リスクが見えにくい場所に隠れているか、説明に問題があるかのどちらかです。

資産クラスごとのリスクとリターンのイメージ

資産 リスク(ブレ幅) 期待リターン
預貯金 ほぼなし ほぼなし(インフレで実質目減りも)
国内債券
外国債券 中(為替の影響)
国内株式・先進国株式
新興国株式 特大 大(不確実性も大)

自分の「リスク許容度」を知る

大切なのは、リスクを避けることではなく、自分が耐えられるブレ幅の範囲に収めることです。目安として、次の3つを自問してみてください。

  • 投資したお金は、何年使う予定がないか(期間が長いほどブレを吸収しやすい)
  • 一時的に3割下がったとき、売らずに持ち続けられるか
  • 収入は安定しているか、生活防衛資金(生活費の半年〜1年分)は別に確保できているか
リスク許容度は年齢や家族構成、収入の変化で変わります。一度決めたら終わりではなく、年に一度は見直すことをおすすめします。

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